仲間と繋がり、アクションへ 〜 自分の大学で性暴力をなくす活動をはじめよう

ちゃぶじょチェンジ・リーダー・プログラムとは?
自分自身のコミュニティから、性差別・性暴力のない、ジェンダー平等な社会を作っていきたい学生のためのプログラムです。
性差別・性暴力をなくしたいと思っても、
「どこから手をつければ良いか分からない」
「一人で何ができるのだろう…」
「そもそも、大学や社会って変えることができるの?」
と、思ったことはありませんか?
本プログラムに参加することで、このようなハードルを乗り越えるために必要な知識・スキル・経験を身につけ、実践に移すことができるようになります。
そして本プログラムは、自分の所属する大学コミュニティにおいて、仲間を集め、自らのパワーで性差別・性暴力をなくすための変化を起こしていくことを目的としています。自分たちが実現したい構造的な変化(ゴール)の実現を目指して1年間活動していただきます。
<ゴールの一例>
※自分たちが大学で起こしたい変化をもとに、具体的なゴールを設定していただきます。
- 性やフェミニズムについて語り、問題意識を共有できる学生コミュニティを立ち上げる
- 性暴力防止対策として新入生向けオリエンテーションで性的同意について教えることを大学側に義務化させる
- 大学の全サークル・学生団体に対して、性暴力防止のためのガイドライン設置および講習会の受講を大学側に義務付けさせる
本プログラム参加者は、このような変化を起こすために必要な知識・スキルを学び、継続的なサポートを受けながら、仲間とともに自分の大学等で活動を進めていきます。
誰かが変えてくれるのを待つのではなく、自分の手で変化を起こしたい、という学生のみなさんにぴったりです!
プログラムに参加するとどんなことが得られるの?
プログラムの参加によって、対外的な変化を起こすことができるのみならず、自分自身が成長をすることもできます。
具体的には、
- 性暴力・性差別のない大学、そして社会を確実に作っていける
- 大学の内外において、同じ思いを持つ素敵な仲間に出会える
- 世界中で実践されているリーダーシップ・社会変化の手法「コミュニティ・オーガナイジング」やソーシャル・ムーブメント(社会運動)の知識・スキルが身に付く
- ジェンダーやフェミニズム・性暴力などの知識が身に付く
- 周りを巻き込んで具体的な変化を起こしていく経験を積める
- 自分自身がエンパワーされ、自信がつく
どんな人が参加できるの?
プログラムに参加するためには、以下の条件を満たしている必要があります。
- 大学・大学院・短大に所属している
- 2020年4月〜2021年3月の間、自分の大学・大学院・短大のキャンパスで活動できる
- 2020年3月〜12月の間、プログラムの一環として実施されるトレーニング・勉強会等に参加できる(都内とオンラインの両方で行われます)※詳しくはプログラム内容を参照ください
※トレーニング・勉強会の資料や備品は支給しますが、会場への交通費および当日の食事代は自費でご負担いただきます。
※学年、ジェンダー、年齢、国籍等は一切問いません。プログラムは日本語で実施します。
こんな人におすすめします:
- ジェンダー平等を実現したい人
- 性的同意を広め、性暴力・性差別を無くしたいと思っている人
- 人々のエンパワメント(自らが持っている力を引き出し、人々と連帯しながら自分たちの環境を変えていくこと)やアクティビズムに関心ある人
- 多くの人とアクションを起こすことに関心ある人
- 社会、大学を変えることに関心がある人
プログラム内容
本プログラムは、3つの内容により構成されています。
- 集中トレーニング:1日または2日間のトレーニングです。講義・グループワーク・ロールプレイング等を通して、自身のコミュニティで変化を起こしていくために必要な知識やスキルを身につけていきます。以下の日程で回実施します。
- 4月4日(土)10:00〜17:00 @都内
- 6月13日(土)・14日(日)両日9:00〜19:00 @都内
- 10月10日(土)または11日(日)のいずれか9:00〜18:00 @都内 ※確定次第おしらせします
- 伴走コーチング:活動を進めるにあたり直面する様々な疑問や課題を解決できるよう、定期的なオンライン・ミーティング(隔週60分間)を通して、コミュニティ・オーガナイジングに精通しているメンバー(通称「コーチ」)よりサポートを受けます。
- 定期勉強会:活動に必要なフェミニズム・ジェンダーや社会運等に関する知識を深めたり、活動に関する悩みや成功事例を共有し、学び合いサポートし合う勉強会を毎月開催します。
上記に加え、週5〜10時間程、自分のキャンパスにおいて、設定したゴールに向けての活動(チームミーティングの実施、イベント・ワークショップの開催、学生や大学へ働きかけるためのアクション等)に取り組んでいただきます。

応募・選考プロセス
応募方法
- こちらの応募フォームより応募してください
応募締め切り
- 3月8日(日)23:59 → 3月13日(金)23:59まで延長します!
選考プロセス
- 応募フォーム記入後、7日間以内(週末を除く)にプログラム担当者よりお返事をいたします。
- 3月9日(日)〜22日(日)の間に、1時間程度のインタビュー(オンラインまたは都内)を行います。インタビューと言っても決して堅いものではなく、応募者のみなさんの思いや起こしたい変化についてお伺いします。
- 3月29日(土)までにメールにて選考結果をお知らせします。
プログラム内容や選考プロセスについてご質問がある方はchabujoshi@gmail.comまでご連絡ください。
そもそも性暴力ってなに?なんで学生がその問題に取り組む必要があるの?
私たちは性暴力を「同意のない全ての性的言動」と定義しています。そこには、例えばレイプだけでなく、セクシュアル・ハラスメントや痴漢、SNSでの性的ないやがらせ、相手の同意なしに避妊具をつけずに性行為をすることも含まれます。また同意とは、単なる「Yes」という言葉だけでなく、強制がなく、対等な関係の上で、その都度確認されることが大切です。
しかし、それが当たり前になっているかというと、そうではありません。内閣府によると、女性は13人に1人、男性は67人に1人が無理やり性行為された経験があるという調査結果があります。また、サークル活動や就活において、大学生が性暴力の加害者・被害者になる事件が相次いでいます。さらに、現在の刑法では被害者が言葉でNOと言うだけでは十分ではなく、加害者による暴行又は脅迫がないとレイプとして認められないのが現状で、性暴力への取り組みはますます喫緊の課題になっています。
現在、世界各国において、性暴力に立ち向かうムーブメントが活発になっています。アメリカからSNSで広まった#MeToo運動や、チリから世界各国に広がった女性に対する暴力に対する抗議パフォーマンス「レイプしたのはあなた」は記憶に新しいですが、このように現在では世界各国で、性暴力をなくすための活動が活発に行われています。その中心となっているのが、若い世代、特に大学生です。アメリカやイギリスでは、大学生がアクションを起こしたことによって、社会全体で性暴力問題に取り組む動きが生まれました。大学生が原動力となり、社会を動かしたのです。
日本でも近年、当事者や支援者が声をあげ、変化を求める動きが広がり始めています。(今年はどんな1年だった? ちゃぶじょと2019年を振り返る|ちゃぶ台返し女子アクション|note記事)
これまでちゃぶじょでも、若手社会人・大学生を中心に、性暴力・性差別をなくす活動を進めてきました。ちゃぶじょのトレーニングやサポートを受けながら、大学生が自ら、仲間を集め、大学側に働きかけ、性的同意を新入生オリエンテーションで教えるよう義務化したり、性暴力問題に真剣に対策したりするよう求めてきました。
より多くの大学で、性暴力・性差別をなくす動きを広めたいという想いから今回立ち上げたのが、ちゃぶじょ・チェンジ・リーダー・プログラムです。
プログラムの一期生として、皆さんの大学でも、一緒にムーブメントを作っていきませんか?
自分の大学・大学院・短大を変える活動って、具体的にどんなものがあるの?
目指すゴールやそれに到るまでの道筋は皆さん次第ですが、コミュニティ・オーガナイジングの手法に基づきながら、以下のような流れに沿って、活動を展開していただきます。

ちゃぶじょが一緒に活動を行っている学生リ‹ーダーたちは、自分の大学を変えたいという思いから、仲間とともに立ち上がり、活動に取り組んできました。学内でのワークショップやイベントの開催、署名、大学との交渉、学内の展示、大学内のコンペ応募など、多くの学生や教職員を巻き込んでアクションを行ってきました。
その成果として、これまでキャンパスにおいて団体が立ち上がり、新入生向けに性的同意のワークショップを開催したり、学生ハンドブックに性的同意についての記載を載せることに成功しました。
活動の先行事例

大学生からのチェンジ・リーダー・プログラム応援コメント
私は、3年前から性的同意を広めて性暴力の問題をなくすための活動に携わっています。まずは、学部時代に慶應義塾大学で同じ思いを共有する人たちと団体を立ち上げました。今は、東京大学大学院に所属し、Tottoko Gender Movementという団体で活動に取り組んでいます。コミュニティオーガナイジングでは、メンバー一人一人が役割を持つことで、個人がモチベーションを保ちながらタスクにコミットすることや、イベント開催後などに振り返りをすることで、それぞれの思いを共有し、次に繋げる重要性を学びました。実際に活動を始めてみて、何かをやり遂げるよりも、それまでのプロセスの大切にすることを意識することで、私自身、活動持続のためのメンバー同士の関係構築に貢献できたと思います。
——Tottoko Gender Movement 戸谷知尋(東京大学大学院)
「ちゃぶじょ」ってなに?
「おかしい!と現状に対して声をあげるのであれば、楽しくやりたい」
「そうだ、ちゃぶ台をひっくり返しながら声をあげれば良いんじゃない?」
一般社団法人ちゃぶ台返し女子アクション(通称「ちゃぶじょ」)は、このような会話から生まれました。ジェンダー問題がたくさんあるのに、声をあげている人が少ない。そんな現状に問題意識を抱き、変えたいと思い、2015年に有志の女性で立ち上げました。
女性をはじめとしたあらゆる性の人が、自分らしく生きられるようなジェンダー平等な社会の実現を目指して、草の根キャンペーン団体として活動に取り組んできました。立ち上げから時からこれまで、女性を中心にして問題意識を共有し発信する場作り、性犯罪刑法改正のキャンペーン、性的同意に関するハンドブック制作等のプロジェクトを実施してきました。ちゃぶじょでは、問題に直面する当事者が立ち上がり、ボトムアップで変化を起こしていくことを大切にしています。詳しくはこちらページをご覧ください。
コミュニティ・オーガナイジングってなに?
コミュニティ・オーガナイジング(Community Organising)とは、問題に直面している人々が自分たちの力でコミュニティをよくしていく社会運動の手法です。20世紀アメリカの公民権運動から生まれ、今では世界各国に広がり教えられている手法です。ジェンダー問題だけでなく、労働・環境・教育・人権等、様々な分野において、市民のリーダーシップを育てながら社会的な変化を起こしていくために実践されています。
コミュニティ・オーガナイジングを学ぶことで、以下のようなことができるようになります。
1)自分そしてコミュニティのストーリーを語ることで、仲間を増やす
2)一緒に行動する仲間と強い関係を作る
3)継続的なチーム、そして組織を作る
4)変化を実現するために必要な、具体的なゴールを定め、効果的な戦略を立てる
5)仲間とともに戦略を行動に移す
詳しくはこちらのページをご覧ください。